京の都で見付けた活版印刷“りてん堂

 印刷といえば現在ではそのほとんどが「オフセット印刷」ですが、印刷の初期には鉛で作った活字を使った「活版印刷」でした。印刷技術の進歩とともに活版印刷はその姿を消していき、グラビア印刷そしてオフセット印刷となりました。しかし、活版印刷には他の印刷方式に比べて、その方式からなんといっても独特の“力強さ”を感じます。
 いつも通る京の町に不思議な店があって、何だろうと思っていたのですが、今日、思い切ってその店に入りました。ひょっとしたら、と思っていたとおりその店は印刷のお店でした。
 そして、そこにはなんと活版印刷機がおいてあり、昔ながらの人の手によって印刷されていました。これはすごい! 思わず店主の許可をいただいて写真に撮ったのをご覧ください。
 私(このページの管理人)の本職は出版ですから、印刷とは切っても切れない関係です。しかも、この世界に足を踏入たのが昭和39年で、活版印刷全盛の時代でした。



一乗寺の曼殊院道にある“りてん堂”。活字ケースが懐かしく思われます。

 私がはじめて本づくりに係わって出版されたものが、下の写真の「CQ ham radio」というアマチュア無線の専門誌でした。もちろん、本文など主要なページは活版印刷で、ずいぶんと印刷所に出入りして活字になじんだことを思い出します。



CQ ham radio 1964年6月号

この本づくりに係わってン十年経った今、何冊の本を世に送り出したでしょうか。
 活版印刷で上梓した本で一番印象に残るのは、新書版の「English for HAM QSO」で、これは何十版もの重版を経て、記録的な部数を誇りました。